末路

結果こうなった。チラシの裏の読書感想文。

準備を怠るな

今回読んだ本:どんな人ともあとで落ち込まず話せる本/金井英之


「御社のプロジェクトのネックはここです。」
「我々もいろんなプロジェクトを見てきましたが、これは典型的な例です。」
「そうです、先ずはここ、そして次にこれ、優先度をつけて対応しましょう。」
「ありがとうございます。引き続きよろしくお願いします。」
お客様と握手し、軽く雑談したのち挨拶し会議室をでる。空調が効いていたせいで気づかなかったが、ビルの外はまだまだ暑い。次は虎ノ門で打ち合わせだ。

少し前まで コンサルティングのような仕事をしていた時は、1日の大半がお客様との打ち合わせ。外での仕事は会話が全てだった。それまで積み上げてきた知識と経験から、相手の心理状態や悩み事など手に取るようにわかっていた。と思っていた。

数ヶ月前に異動となり、社外の人と会話をする事もなくなった。前の職場で働いている同僚をみると、その忙しそうな様に辟易する一方で、羨ましく感じた。以前は、直接的にモノを産まないコンサルティングの仕事に対してモチベーションを維持することに悩んでいたはずだったのに。
環境は人を変える。

そんな、やる気もなにもどん底のさなか、「各部署の新商品を社長にプレゼンする会」開かれる事になった。私の部署にはここ数年新商品などなかったが、上からのお達しで、新しい商品を急遽作り、ご機嫌を伺うこととなった。新商品を作りビジネス拡大に繋げてきた事のまったくない私でもわかる。「モノを作ったから売る」というボトムアップの戦略は全くもって時代と逆行している。そんなものをプレゼンして仮に社長が気に入ってしまったらどうするのだ。売れるはずのないものを売らないといけない、というわけのわからない責任だけを追うのはいったい誰だ。

急遽、社長の興味がある最新技術と、既存の商品を組み合わせた『新商品』ができあがった。
プレゼンするのは私。背中に、耳の裏に、尻に汗という汗をかきなんとかやり過ごした。と思ったのもつかの間、別の執行役員が幹部社員数人をつれてやってきた。新商品について詳しく知りたいというのだ。今更何を。。。

運の悪いことに、彼らはその最新技術を彼らの既存技術と組み合わせて本当に新商品を売り出そうとしている。我々のような張子の虎ではなかった。もともとは、知識、経験がない中でもやってきたんだ。問題ない。それなのに言葉が出ない。手が震える。問題なく、やりすごせるはずだ。そうこうしているうちに相手がこちらの無知に気づき、指摘する。大丈夫だ。嘲笑。気遣い。焦り。

 

 


気づくとその場から離れていた。
環境が変えたのは、仕事に対するモチベーションだけではなかった。人と会話するプロセスを忘れさせていた。

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・あがりは事前準備で8割以上回避できる

あらかじめ、相手のプロフィールを調べておくといった準備ができていれば、落ち着いて話すことができ、会話を先導することができます。準備をするとき、嫌々取り組んでは、あがりを抑える効果は薄いと思います。(どのような人なんだろうな、楽しみだな)(こんな話を聞いてみたいな)と、前向きに準備をすると、あがりを抑える効果は高いでしょう。
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そうだった。
以前は確かに知識や経験は無かった。しかし、それを補うための準備があった。どういう人間がどういう疑問や興味をもって、自分の話を聞きにくるのか、そういったことを考え、考え、考え抜いて(それでもあがってはいたが)臨んでいたのだ。

社長の思いつきのプレゼン会は、思わぬところで私に初心を思い出させてくれた。

問題は、このプレゼン会で紹介された新商品を集めて大きなホールを借りて展示会を行うということ。当然、数百人規模の最新技術に興味をもった技術者達が話を聞きにくるのだ。

 

数週間先の話だ。



↓その他気になったポイント等
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第1章「言いたい事が言い出せなかった・・・」がなくなる!本題の入り方

 勇気を出して一歩を踏み出す方法

・百戦百勝の人はいない

勇気を持って、言いたい事を言ってみましょう。そして、仮にその時はうまくいかなくても、後悔せず、反省して、次に活かし、チャレンジを繰り返すことです。


・こうやって考えれば勇気が出る 

  仕事で:失敗しても上司が教えてくれる。やり直せば仕事も覚えられる。

 商談で:このタイミングで提案して気分を悪くするようだったら、他社も苦戦しているに違いない。早い時期に再チャレンジしよう。

 そっけない人に:どういうときにこの人は笑うんだろう。まずは、よいところを探して褒めてみよう。

想定される失敗を、自分のプラスになるように見てみるのです。

本題に入りやすい雰囲気の作り方


・相手の気持ちをほぐす三つの方法

相手の名前を呼ぼう

自分の気持ちをあいづちで表現しよう

 ポジティブな話をしよう

会話の時間配分に気をつけよう


・「話を変えたがっている態度・表情」に注目しよう

 人の集中力が続く最小の単位が3分間。ひとつの話を3分単位で捉えておく。


商談:商談の場合、最初の会話は、お互いの緊張感を解きほぐす事に重きを置いて、1分から3分くらいで本題に入るのがいいでしょう。


日常会話:何か伝えたい事があれば、この楽しさがピークになるタイミングか、十分打ち解けたと感じられたタイミングで話してみるとよいでしょう。

 

三人以上の会話:多人数の会話で成果をあげるには、司会者を設けるか、もしくはあなた自身が司会者的な役割をすることです。みんなの都合を聞き、終了時間を決めて、問題を整理し、全員に忌憚なく発言をしてもらい、意見の集約を図ります。

 

・これが本題への入り方

 本題に入るときは、今までの話に一区切りつける意味で、ひと呼吸おいてから「さて、本日お伺いしたのは・・・」とか「ところで、先日の件なのですが・・・」「ちょっといいかな、実は・・・」といった、前置きの言葉を使って本題に入るときは、相手の心の準備ができていいと思います。

 

第2章「聞きたいことが聞けなかった・・・」がなくなる!質問の技術

質問の基本スキルを身につけよう

5W1Hの質問を身につけよう

 普段から5W1Hを頭に入れておき、聞きたいことがあれば、自然にこの6つの質問が思いつくようにしておきましょう。

 

・質問のセンテンスは短く、簡潔に

 ひとつの文は紙に書いてみて、30~40文字くらいに句点(。)がくると言いたいことがハッキリします。

 

・インタビュアーの質問術に学ぼう 

黒柳さんは、毎週、その週に出演するゲストについて反日以上かけてした調べをして、「ぜひ聞きたいこと」をメモにまとめ、それを机の上にずらっと並べて番組を進めています。

 

質問することは恥ずかしいことではない


・一歩下がって、控えめに質問すればOK

「勉強不足で申し訳ないのですが」

「お恥ずかしい話ですが」

「ちょっと教えていただきたいのですが」

 

・素直に質問することを評価する人は意外に多い

話を集中して聞いている証拠。多くのことを理解しようとしている姿勢が伝わる。わからないことがあれば、躊躇せず、素直に聞くことが、質問の秘訣です。

 

・自分で学ぶ姿勢も忘れずに

 豊富な知識を身につけることができれば、自分に自信を持つことができ、その結果、躊躇なく質問できるようになるのです。

 

聞きたいことが聞ける「質問のタイミング」をマスターする

 

・話の間の見極め方

 相手が話の途中で息を吸ったとき、視線を机に落としたとき、タバコを吸ったとき、コーヒーや水を飲んだとき、このわずかな間を捉えておく質問するとよいでしょう。

 

・相手の気分を害さないように質問するには

「すみません、ということでしたら、ちょっと伺ってもいいですか?」

「申し訳ありませんが、sのことでひとつ教えていただきたいのですが」

「恐れ入りますが、そこのところがどうも私にはわからないのですが」

と(あなたの今の話に関連する質問なんです)というニュアンスで質問をすれば、話の途中であっても、空いてはそれほど不快な気持ちを持たないでしょう。

 

相手が話したくなる「思いやりの質問」をしよう

 

・自分の都合を相手に押しつけない「思いやりの質問」とは

話し方の基本は相手の立場に立つ。今、自分が質問しようとしていることを、もしも相手が自分だったらどのように受け止めるか、どのように判断するか、考えることが大切です。

「部長の部屋に呼ばれていましたけど、大丈夫ですか?自分たちで力になれることがあれば何でもいってください。」

 

第4章「自分だけが話してしまった・・・」がなくなる!会話のコントロール

実は、長く話さなくても伝えられる

・「長く話せば伝わる」は大きな間違い

 話の効果をあげるには、簡潔に伝えること。

 

・開口一番に結論を言おう

 自分の言いたいことをコンパクトにまとめて、開口一番で述べると聞き手にすっきりと伝わり、賛同を得やすくなります。

 

・「80%の話」がちょうどいい

言いたいことが10あるとすれば、8くらいでやめておくことです。そうすることで相手がもっと聞きたくなる。

 

第5章「盛り上がらなかった・・・」がなくなる!楽しい!会話術

「気持ちの交流」をすれば盛り上がる

・初対面の相手には、自分をオープンにしてから話を聞くこと

まず、自分のことをオープンにして、それから質問を投げかければ、相手も答えを返しやすくなります。初対面のときなどは、相手から質問をされたら、自分をオープンにして積極的に答えましょう。相手の名前を親しみを込めて呼ぶこともポイント。

 

リズムよく会話をすれば、どんどん盛り上がる

・会話にリズムをつける5つのアクション

笑い:声を出して笑おう

表情:話の内容に合わせ、感情を表そう

ゼスチャー:話がリアルになり、盛り上がる

あいづち:同じあいづちばかりでは、リズムは生まれない

リアクション:ちょとオーバーに、がポイント

 

いざというときのために「盛り上がる話」を仕込んでおこう

・盛り上がる話題の作り方

感動的な話

仕事の役に立つ話

生活の役に立つ話

聞いて得する話

笑いのある話

自分が失敗した話

会話が盛り上がらない話 など

 

第6章「あがってしまった・・・」がなくなる!会話の「あがり」克服法

自己暗示をかけて「あがり」にお別れしよう

・あがりは事前準備で8割以上回避できる

あらかじめ、相手のプロフィールを調べておくといった準備ができていれば、落ち着いて話すことができ、会話を先導することができます。準備をするとき、嫌々取り組んでは、あがりを抑える効果は薄いと思います。(どのような人なんだろうな、楽しみだな)(こんな話を聞いてみたいな)と、前向きに準備をすると、あがりを抑える効果は高いでしょう。

 

・プラスのイメージトレーニングも重要

潜在意識に刻み込まれたマイナスイメージは、簡単には消せるものではありません。このマイナスイメージの上から、プラスイメージをどんどんかぶせていくことがポイント。(初対面の人と会うとき、相手より早めに待ち合わせの場所に行き、緊張した表情でやってきた相手を明るい表情で温かく迎える。名刺交換も落ち着いてにこやかな表情で行い、常に相手をリードする調子で先導する。挨拶をすませ、相手を席にすわらせてから自分も座る。明るい表情を崩さずに落ち着いた雰囲気で、楽しく談笑する)こうしたプラスのイメージをどんどん思い浮かべて、脳裏に刻みます。これを一度や二度ではなく、何度もま瞼の裏に思い浮かべます。

 

・自己暗示の効果をばかにしてはいけない

(私は初対面の人々と堂々と話すことができる)(私は人と会うことが大好きだ)(私は人を楽しませる会話ができる)と肯定的ななプラスの言葉を意識して使うようにします。これらの言葉が自己暗示を与えて、そのとおりの現象があわられるのです。

 

・恐怖心を克服するもっとも効果的な方法とは

恐怖心を克服する、一番確実な方法は、自ら進んで人と会い、会話をすることです。「話が怖ければ話で治す」のです。多くの人と会い、会話を交わせば、交わすほど、怖さは必ず解消されます。

これが「あがり」の克服法

 

・T&C式「どもり矯正法」

・震えを克服するには睡眠前の自己暗示が効果的

 「私はお客様の前でも落ち着いて話をすることができる」「私は異性とも親しく会話ができる」。事前に、このようなプラスの暗示語を4~5とおりつくっておき、それを完全に暗記します。この暗示語を、目を軽く閉じたままゆっくりと言いましょう。このときに大切なことは、この言葉と同じ光景を頭に浮かべることです。

 

・赤面症克服は家族、テレビ、電車で人の目になれる事から

赤面症を治す一番の薬は、自分を積極的な人間に変えることです。積極的な行動。

 

・心を穏やかに保つ時間をもち、過緊張を和らげよう

過緊張を克服するポイントは、こうした大きな物音、光の明暗、人の視線などに徐々になれる事から努力をすることです。ヘッドホンで音楽を大きな間違いボリュームで聴いたり、明るい部屋の中で一日中を過ごしたり、人の顔をよく見る習慣をつけると、今まで気になっていたものがそれほど気にならなくなります。

 

・実は、あがりは相手が気づいていない事が多い

あなたがあがっていて手が震えていても、どもっていても、脂汗が出ていても、心臓がドキドキしていても、空いては気づいていないことがほとんどです。あまり、自意識過剰にならないことです。そして、みんな、自分と同じようにあがっていると思って、気持ちを楽にしましょう。

 

相手を「普通の人」と認識する方法

・「普通の人の痕跡」を見つけよう

ポイントは、相手から家庭生活のいったんを捉えるようにすることです。ひげの剃り残し、髪の毛の乱れ、目の下のくま、にきび、ネクタイの曲がり、食べ物のしみ、ワイシャツのボタンのかけ外れなど、誰にでもある「一般人の痕跡」を見つけます。それをみただけで、怖いライオンの顔が、かわいいウサギに見えて決ます。


それでもあがってしまったときの会話術

・相手もあがっていることを忘れない

こちらが緊張しているときは、空いても緊張していることを忘れないことです。それによって気持ちが楽になるばかりか、それを会話の糸口にすることもできる。

 

・あがっている気持ちを素直に伝えてみよう

・自分にとって想定外のことは、相手にとっても想定外

・パニックになりそうなときのおまじない

 深呼吸をし、おまじないの言葉を唱え、イメージすることで、会話で緊張している状態からいったん離れて、我に返ることができる。

 

第8章「もうあってくれない・・・」がなくなる!魅力あふれる話し方

・上手な会話の終わり方が「また会いたい」につながる

 

・話を切り上げたら、すぐに席を立つことがポイント

話を切り上げたあとは、即座に席を立つことが余韻を残すためにとても大事です。話を切り上げたのに、そのあともだらだら会話してはいけません。

 

魅力的な生き方から、魅力ある会話が生まれる

 

・人が好きになれば、魅力的な会話ができるできる

人間的な魅力を高めるには

1. 話したことを行動で裏付ける

2. ふだんの心の持ち方