末路

結果こうなった。チラシの裏の読書感想文。

考え続けられる環境に身を置くこと

今回読んだ本:本質をつかむ思考法/伊藤 真

 

(本文より抜粋)

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考え続けるには
「人間は意志が弱い」ということをしっかりと自覚する
1回1回考えるごとに、「何を得たくて考えるのか」をできるかぎり意識することです。つまり、その時々で、思考の先にある「ゴール」をはっきりと意識しながら考えるのです。どういう問題を解決していかなければいけないのか。とういう知識を身につけなければいけないのかを意識して、主体的に思考していく。そうすることで具体的な成果が生まれ、「考え続けるモチベーション」となっていくのです。
できるだけ考えた結果どうなるのかを視覚化することによって、モチベーションを高めることができます。
考えるときには「30分で考える」と制限時間を決める、あるいは、「この日までに答えを出す」と締め切りを設けるなど、時間の制約を課す
制限時間を決めて、そのつどベターな答えを出していき、ベターな答えが次のベターな答えを呼び、それが次のベターな答えにつながっていく。そうしていくうちに、ベストな答えにどんどん近づいていけるのです。

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自分の周りでは、受託ビジネスは収束傾向にあり、
自分たちの仕事の価値を内外から強く求められる。決まりきった、ある種誰でもできるお仕事は内製化、自動化によって淘汰されている。数年前に部署が変わり、完全なる受託ビジネスの部隊を管理しているが、ここもまた他人ごとではない。

昨年ごろから、発注元で内製化の流れが進み、徐々にではあるが受注金額が下がってきている。当然といえば、当然の流れ。内製化や自動化でも代替できるような“作業”しかしてこなかったので当然の流れ。ただ、発注元の関係が長いので、その”経験”だけをかわれて、なんとか首の皮一枚でつながっている。

元々、うちの部隊の受託ビジネスの受け方には非常にリスクが高いのはわかっていたので、自分たちの仕事の価値を変える・上げる事を進めようとしたのだが、難産極まりない。

「これやって」「はいわかりました」のビジネススタイルなので、自分たちの仕事の価値は納期に間に合わせることのみという仕事観。自分ちの仕事が最終的にどこにつながって、なんの役にたっているか、もしくは、役にたてるには本質的にどういう作業をしないといけないのか自分たちの仕事の価値について考えたことがなかったのだ。

そこで、まずは話の分かりそうな一部の人間とだけ
定期的に会話することにした。ビジネスの危機的な状況、仮に受託ビジネスがなくなった場合何を武器にビジネスをしていけるのか、していくべきなのか。そのうえで、自分たちに足りないものはなんなのか。

そうこうしていると、
一つ、また一つと意見がではじめ、自分たちの強みを活かしたサービスメニューのプロトタイプができ、試しに実施して、その後受注につながり、いまビジネスになりつつある。一部のメンバからは「現場のニーズをキャッチして、価値創造するってこういうことなんですね」という声がようやく上がってきた。

彼らも考えなしに仕事をしてきたわけではなかったとは思う。
ただ、なんのために、何を考えるのか、またそのためにどういう知識を得るのか を
意識せずに漫然とただ”思っていた”ような気がする。

来年度の体制変更で、私の手を離れ彼らはより受託色の強い環境に
身を置く可能性がある。思考の機会が奪われるのは間違いない。
思考の習慣がつかなかったメンバはこの状況をどう考えるんだろう。
それとも考えずに一生作業し続けるだけなんだろうか。