末路

結果こうなった。チラシの裏の読書感想文。

進化をやめたら死滅した。

今回読んだ本:仕事は楽しいかね?/デイル・ドーテン、野津智子


(本文から引用)
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・ 「人生は進化だ。そして進化の素晴らしいところは、最終的にどこに行き着くか、まったくわからないところなんだ。」

・ きみは、最初に陸にあがった魚は 長期にわたる目標を持っていたと思うかね?

・ だから僕は、たった一つしか目標を持っていない。毎日毎日、違う自分になること。これは〝試すこと〟を続けなければならないということだ。そして試すこととは、あっちにぶつかりこっちにぶつかり、試行錯誤を繰り返しながら、それでもどうにかこうにか、手当たり次第に、あれこれやってみるということだ。

・ きみたちの事業は、 試してみた結果、失敗に終わったんじゃない。 試すこと自体が欠落してたんだ。

・ 私は声を大きくして言った、「つまり結論は、『何もするな、そうすれば素晴らしいアイデアがやってくるだろう』じゃない。『〈あらゆること〉をしろ。素晴らしいアイデアは、どこからやってくるかわからないのだから』ですね」
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会議室で2つのチームが会議をしている。
今後のビジネス方針について話し合っているところだ。
 A「1社受注は、ビジネスリスクも高いからリスクヘッジしないと」
 B「でも売上あがってるし。そっちは、綱渡りみたいなビジネスしてて大丈夫?」
 A「複数会社から受注してるし、売上も徐々にあがってるからね。」
 B「でも少額じゃん」
 A「でもそちらがやってる人工商売と違って、利益率はいいよ」

不毛だ。どちらが正しいという話をしたいのではない。
双方をうまくバランスとりながら、かつ各々のチームが破綻しないようなビジネススタイルに変化させる必要があったのだ。あったのだ。
そう。これは十数年前の話。

いま、まさにそのリスクが顕在化しようとしている。
Aだった私は、いつの間にやらBのチームの管理者となっていた。
変化と価値向上のためにいろいろ手は打ったものの(実質的には打ててないが)
1社からの発注がなくなる、自分たちのプロジェクトもどうなるかわからない旨
「結局こうなっちゃたね」と自戒もこめて伝えたところ、

「自分たちは精一杯仕事をしてきた。
 変化しなかった自分たちが悪いといいたいんだろうけどそれは暴論だ!」と。

言うねぇ~、10年以上前から言ってきたことだぜぇ。
なんなら俺より長くこの業界にいるんだぜぇ。
それを自分たちは精一杯やった!なんてよく言える。

事実。みんなよく文句を言う。
受託ビジネスにおける主従の関係が、自分たちの業務改善を妨げている。
過去のうちの幹部社員が発注元に対する改善提言は、発注元の機嫌を損ねるといって、
内側から封殺してきた。そりゃあ文句も増える。いや、文句を言うしかない。
話を聞いてくれる相手に文句を言うしかない悲しい環境に身を置かされているのよ。つらー。
とはいえ、だからといって、発注元の言うことがすべて正しく、言いなりになることが、顧客満足度を上げる行為だと信じ切って「自分たちは精一杯やってる」のであれば
ちょっと世界が狭すぎやしないか。周りにはどういう競合他社がいて、誰が顧客になり得て、それぞれどういったニーズを持っているかを把握しながら自分たちを改善し続けている人のみが言っていいセリフじゃね。

世界は変わる。変化にあわせて、というより世間の変化を予見して
自分たちも変わる努力をしないと、唯々死ぬ。唯々。